母からのプレゼント
ものを捨て始めるまでは、とにかく「母からのプレゼント」がたくさんありました。
高いお鍋のセット、タッパー(山ほど!)、洗濯ピンチ、タオル、食器、下着、食品、とにかく色々。
でも当然、自分の趣味ではないものも多く。
たとえば洗濯ピンチ。私はステンレスのものが好き。でも母は、
「足りないから〜」と言って、青いプラスティックのピンチハンガーを買ってくる。
断るに断れなくて、ずっと我慢してきましたが、ある日、ブッチーーーーーんと何かが切れて、母がくれたもので気に入らないものは片っ端からゴミ袋に投げ込んで行きました。その時の自分の怒りは凄まじいものがありました。
何十年も押し込めていた気持ちが一気に噴出したような・・・・。
罪悪感は少しありましたが、これでいいんだ、という気持ちの方が強かった。
一人っ子で、母親っ子だった私。反抗期もなく、勉強も部活も一生懸命やって、
グレることもなく、ずっと「いい子」でした。
母の買ってくるダサい服も、文句も言わずに着続けた小学生時代。
やっぱり、自分の中に生まれた気持ちはなんらかの形で表現しないとダメですね。
相手に向けるとかではなくとも・・・・。
沸騰しながら母にもらったものをゴミ袋に投げ捨てていた私の中には、
小学生の私も確かに存在していました。
さて、自分の買ったものがないことに気づいた母。
母「あれはどうしたの?」
私「捨てた。」
母「なんで!!勿体無い!!」
私「趣味に合わないから。趣味じゃないものを持つのは、気持ち悪いから。」
母「・・・・・。」
それからは、わたしの気持ちも尊重してくれるようになり、大物は買ってこなくなりました。
多分、あの「捨て作業」が、人生最大の反抗だったと思います。
でも、あれをしなかったら、母との関係が歪んだものになっていたと思う。
今は、母とはつかず離れず、いい距離感を保てているなと感じます。
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